前置き、ちょっと大袈裟な記述だけど一応本音として書いておく。
ちょうど鈴鹿サーキットを見にいった時、朝からホテルにいる私の耳に低いエンジン音がかなり大きい音で聞こえていたんだけど、白いNSXが1台疾走していた。ホテルで食事する時に「NSX愛好会云々御一同様」という貸切の間の横を通り過ぎたのでその関係の人達がサーキットを借りてNSX本来の走りを楽しんでいるんだろうと推測してみた。確認したわけじゃないからあくまでも推測の域はでませんよ。
観客席で見ていると始めはグルッと一周回って帰ってくる頃にはスピードを落としてパドックに入ってくるのでそれほどの迫力は無かった。ぐらもかなり「レースカーだっ!」と嬉しげに見ていてぐりも遠くから聞こえる轟音にぱちぱち手を叩いて喜ぶといった感じ。しかし周回に入るとぐらは「レースカー恐い〜」と耳を押さえて泣き出すしぐりも泣いて私にしがみつく。目の前をフルスピードで駆け抜けるNSXはそれはそれは凄い轟音、そして恐ろしいスピード、そして本当に本当に「生きていた」。
あれが高級なスポーツカーの本来の「走り」なんだな・・・と車に疎い私もなんだか気持ちが高揚したというか。言えば公の道を走っている数々のスポーツカー、高速で前の車をあおっていく外車、それでも速いと今までは思っていたけどサーキットの車に比べれば例えれば檻の動物が欲求不満を唸り声で表しているだけに過ぎない。その持てる力を出し切って走る車は本当に大袈裟だけど疾走する野生動物のように美しく見えた。私はスポーツカーを生まれて初めて美しいと思いました。正直言って。
男の人が生涯こういう車に惹かれる理由がほんの少しだけ分かったような気がした。それだけでもめっけもんかな?男の子の母親としては。