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  2005-07-29 ‖Fri‖   

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  美術館デート


で、ひとつ前のエントリーの続きになるのだけど、「会社どうしようかな〜」と思っている時にふと目についた会社がらみでもらっていたチケット、兵庫県立近代美術館でやっている「ギュスターヴ・モロー展」の展覧会期日が今週末ということに気がついて急に行こうと思い立った。そういえば2枚だし、そういえばダンナは来月から忙しくなるので今仕事は凪状態と言っていたし・・・とダンナに電話して急遽「美術館デート」を決行。ええーい仕事は明日集中してやるぞ!明日は明日の風が吹く、だろう・・・。

とはいっても実は保育園に子どもたちを預けて夫婦で遊びに行くのって初めてだったのです。今まででもあっても良さそうなものなんだけど、気持ちに余裕なかったから、そうして遊びに行こうとする気力も起こらなかったんだなあってダンナと話していた。神戸で待ち合わせして、昔ふたりだったときによく行っていたとんかつ屋で昼食をとり、平日の三宮界隈をそぞろ歩き。ああ〜落ち着いて街を徘徊できるのって懐かしいよなあ。ふたりってのもなんだか落ち着かなくなるぐらい(笑)新鮮な感じ。

でその後美術館へ。2年前ぐらいに新しく海側へ移転した美術館で「安藤忠雄」設計のゴージャスな美術館。幻想的なモローの絵画も見応えがあったけど、何がいいって美術館としての「ハコ」が素晴らしかった。柔らかい高い天井からの自然採光、その下に絵画が並び人は多からず少なからず。ゆったりした広さの中に休憩しながらも絵の並びを俯瞰的に眺められるベンチがきちんとあって、海外の美術館の雰囲気を思い出しました。ベンチでゆっくり座って眺めるサロメを主題にした有名な絵画「出現」はなかなかのものだった。

あとこの美術館は昔から彫刻の収蔵品にいいものが多くて、常設展の方もロダンからジム・ダイン、シーガルまで楽しめました。新しくコレクションした近代美術も会わせて展示していたんだけれど、より人は少なく、より私が身震いするぐらい好きな「美術館的空気」を満喫。惜しむらくはハコと美術品が立派な割には、例えばチケットチェックの時に煩雑なものをデスクに出しているとか、併設喫茶店のごちゃごちゃぶりとかそういうソフト的な運営面にセンスがあまり感じられなかったこと。このあたりは京都近代美術館が素晴らしいんだよなあ。

そしてこの美術館に惹かれるのは、市民参加型の美術館だということ。レクチャールームでは市民の人が沢山絵画制作にいそしんでいた。子ども向けのワークショップも充実しているし、ガイドツアーもボランティアを募って実施している。昔ロンドンのナショナル・ギャラリーに行った時に、ミレーの「オフィーリア」の前で10数人の小さな可愛い小学生相手にガイドがレクチャーしている姿を見てすごく新鮮だった記憶がある。その匂いを確かに感じる。

そして最後に今回想定外に一番ヒットだった企画をご紹介。この写真の黒く見えるのは人の頭なんですね〜。なんと、この展覧会、杉浦隆夫の「みんな手探り」は発泡スチロールの小さなビーズが満たされたプールの中に有名な彫刻が5つ埋まっていて、そこへ入って行ってその彫刻を手で触って鑑賞するというインスタレーションというか参加型企画。もともとは視覚障害者の人に美術品を楽しんでもらおうという目的ありきなんだけど、一般人の参加も大丈夫ということで当然ダンナと参加。胸まで埋まってさらさらのビーズの中を歩く感触ってもうなんというか、気持ちいい〜。彫刻の中にはロダンやムーアもあったりなんかしてね。これが楽しかった!プールから出てきた時には服のポケットに沢山ビーズが入って取るのが笑えるほど大変だったけど。でも子どもも親同伴なら大丈夫らしいから、秋までにぐりぐらを連れてこよう。

と長々とエントリーしましたが、楽しかったです。またたまには夫婦で遊びに行こう。


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  ■森が育む文化:安藤忠雄さんの声から(2005.11.8)  

‖excerpt‖ 10月23日の記事につづいて安藤忠雄さんの声を。建築家の立場から自然環境や文化
‖ who?  ‖ アートを楽しく ―アートを身近に楽しんで頂けたら―
‖ when? ‖ 11.15*03:17 PM

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