染色の現場でちょうど沈んだ朱を塗った帯に「源氏香」の模様をつけたものに、黒を上塗りするところを見せてもらった。って言ってもゲストさんと先生が普通に話す「源氏香」、さっぱり分からず調べると昔の「香合わせ」の組香の遊びらしい。5つブラインドで香をきき、そのどれとどれとが一緒かというのを記号で表すというもの。いや〜今の日常とは対極の雅やかさだとしみじみ。
食事は懐石に日本酒だったのだけど、この出された冷酒が「蔵出し生原酒」が気に入ってしまった。度数は17なのでかなり高い。日本酒にもちょっと進出したくなるようなそれぐらい「美味しい〜」という感想でした。京都堪能。
帰りの電車で田口ランディの「もう消費すら快楽じゃない彼女へ」エッセイ読了。この題名は聞いたときから心の中に残っていた。うまい題名というか興味をそそる一文だなあと。なかなか読み応えのあるエッセイでした。あまりスピリチュアルに流れる話は客観的になるけど、弱者への視線が一見冷たいようで優しいところが良かったなあ。特に子どもの時のアンビバレンツな精神の警告から、自分小さい頃に体験した自然の話、それと普通の日々の営みが強いとかなんとかいう話が残っている。興味継続。もう少し他のも読んでみよう。