彼女は小さい頃から幻覚を見ていたというけれど、絵画の表現が分裂症の人の書いた絵を彷彿とするモチーフと色彩、反復の洪水。子供が小さい一時期こういう絵を描くという感じ。でも80歳を超えてなお、突き動かされて1年半の間に100枚の連作を書くというのは、世間の評価などとは別次元の「芸術の申し子」なんだろうなあ。
そんな水玉の反復の中にも、鏡張りで下に水を張った小部屋のインスタレーションのど真ん中にいると、その非現実性・ロマンチックで精神を覗き込む装置に感動が沸き起こる。赤い水玉で埋め尽くされたチューリップの小部屋なんかも。それは現代のおしゃれでポップなアイコンではなくて、もっと何か精神の奥の原始的なところを揺り動かすような。凄く良い展示でした。新しいステージでの自画像も良かった。また行くぞ〜。
そして夜は夜で昔からの「文科系」を楽しむ友達と一緒に、「2CELLOS」の大阪公演へ。すばらしいチェロの音色とアグレッシブなロックのチェロでの解釈に酔いしれた。詳しいことは明日の日記で。とにかく1日感性の洗濯がしっかりできました。