次の日は朝早くから2泊のキャンプへ出発。行き先はいつも行く常設テントのある愛媛の端っこなんだけれど、今回はなんとホテルや宿の宿泊なくまったくのキャンプ泊のみ。暑い寒いを想定してフリースから半そでシャツまでたっぷり服の用意を。そのテントサイトは研修施設なんかも近くにあって、お風呂を借りれたりするのでまったくのアウトドアというわけではないけれどね。1日目は岡山までひた走り、直島に行ったあとから「行きたい」と思っていた「犬島」へ渡る。短い時間だけどフェリーで海風に吹かれ旅情を感じつつ、島へ。小さな島で展示はもともと精錬所だった廃墟を美術館にした「犬島アートプロジェクト」と、3つの建築家妹背和世とアーティスト柳幸典による家のプロジェクト。
風に吹かれ島をぐるりと散歩しながら展示を訪ね歩く。花が古い家屋のまわりに咲き乱れてのんびりと猫が歩いている。島の時間のゆっくりさを満喫しつつ、大きな目の中に映る悲惨な戦争のインスタ、レースが矢で破れている薄いガラスの建物の展示、水を張った床にネオンが映りこんでひとつの大きな太陽のような作品だけど、水に漣がたつとそのイメージが壊れる作品を巡ってそれから精錬所へ。
精錬所自体は、愛媛の別子銅山で見た物悲しい廃墟の産業遺跡に良く似て緑に埋もれようとしている暗いレンガ(銅を作る過程でできるレンガらしい)や煙突が、映画のラピュタの苔生す廃墟を連想させる。中に入ると自然の力だけで部屋の中を暖かくしたり冷たくするような仕組みとともに、暗闇の中鏡の迷路を進んでいったり、文字のインスタの中あわせ鏡を覗き込んだり。ぐりには少し怖かったみたい。確かに小さい子供は無理そうだ・・・。
と2時間ちょっとぐらいで島全体を楽しんでまたフェリーへ。次は豊島に行こう。ここは少し大きくて1日かけてゆっくりがいいらしいので、また別の気候の良い時のお楽しみに。
そのまま愛媛まで高速を走り、夕食の買い物を済ませてテントサイトへ。暗くなりかけていたので手早くサラダとハヤシライスを作って食べ、お風呂に入ってシュラフの中へ。中でしばらく起きておこうと思ったのに海風に吹かれたからか背中が硬くて寒いのにすぐに寝落ちる。10時半就寝。山の奥は寒くてありったけの服を着ていたけれど、子供たちは暗くて明かりも小さなテント内の非日常を楽しんでるようで何より。おやすみなさい・・・。