TOP >> WORKING MAM >> 常識の欠如  

  2003-10-25 ‖Sat‖   

go this category!

  常識の欠如

テレビ視聴率競争で9年連続首位を続ける日本テレビ(本社・東京都港区)の男性社員プロデューサー(41)が、視聴率調査会社「ビデオリサーチ」(本社・東京都中央区)のモニター世帯の住所を興信所を使って探し出し、昨年9月-今年9月の間に4回、これら世帯に自分が制作した計6番組を見るよう依頼、承諾した世帯に謝礼として5000-1万円の商品券や現金を支払っていたことが24日分かった。


うーむ、最近確かにこの局、他局に視聴率を取り返されてきていたところなんでそれだけせっぱつまったということかとも思うんだけど。しかしビデオリサーチ社(視聴率を調査する会社)の視聴率調査依頼された家庭にこっそり直接視聴をお願いするって・・・。ある意味やり方がアナログ過ぎて姑息すぎて涙を誘うけれど。

仕事で視聴率を取り扱う機会は多いのだけど、この4,5年で物凄く細分化して多角的な評価がスポンサーから必要とされている。個人視聴率もいままではばっくりと大きなカテゴリーしか算出できなかったものも、年代も1歳刻み、性別から職業に到るまでドンドン細かく算出できるようになってスポンサーの商品のターゲット設定に沿うようなデータの算出が可能になってきたし必須になってきた。代理店によってはそれぞれ独自で「このターゲットに届けるにはどの局選定が最適か、どの時間帯でどのようにCMを流すのが一番効率がいいか」を瞬時にはじき出すシステムを構築している。でそれがフル回転しているのが現状。しかしそのおおもととなる情報はこのビデオリサーチ社のデータなのだ。ふう。

数字だけがすべてではないのは十分承知の上なんだけど、それでもこういうことをされると、その後にまわりの人たちがどれだけフォローに奔走しなきゃいけないかを考えて欲しいよなあ。局だけではない、視聴率で仕事をしている代理店も企業の広告宣伝部も何らかの影響は当然受ける。もしばれた時、その後どういう波及があるかが想像できないってのはあまりにも自己本位すぎてバランス感覚がおかしいとしか思えない。いくら良い番組を作るからといってこのあたりの感覚が欠如しているということは社会人として何かがおかしい。視聴率競争が激しくてストレスにさらされているのも理解はできるけど、だからってこういう行動に安直につなげるというのはやはり何かがおかしい。

きっとこの局のテレビ枠売買の時は普通の交渉以外の何らかのやりとりが必要になるだろうなあ。サービスとか補償とか値引きとか・・・。交渉トークにも「でも視聴率っても信用できませんからねえ・・・あんな事件もあったし」というのがしばらくは枕詞になるだろう。過去放送実績の改ざんってのも某ローカル局であってこの時もフォローが大変だった。お願いしますよ。


llcafell at 10.25

Trackback

TrackBack URL for this entry
  http://llcafell.s28.xrea.com/mt/mt-tb.cgi/305  


Comments
Post a comment







Remember personal info?