あまり育児書でこれが「バイブル」ってのは持たないんですが、敢えて一番共感するその類の本がこれです。
著者の吉成真由美さんはダンナ様がノーベル賞をとった利根川氏、彼女は認知科学、脳化学を専門にしてNHKの子ども番組のディレクターを勤めた経験があったりする3児の母の方です。この本は今は亡き私の愛読していたネイチャー雑誌「SINRA」に連載されていたエッセイで、「いや〜この人の書くことって本当に面白いなあ」とハードカバーを買ったのがきっかけ。この人の柔軟なサイエンスと実際の事象のつながりのわかりやすい解説が好きです。そういう意味では「バカの壁」が売れに売れている(なにやら記録樹立らしい)養老毅さんも初期の頃はそうでしたね。
そのエッセイの中に「3歳では早すぎる」というコラムがあって、これは私の考え方そのもの!と思って読んだときにページの端をブックマークとして折ってあります。「人間が成長していく上で勉学すなわち認識能力の発達というのはほんの一部に過ぎないってことですね」「6歳になれば1ヶ月で覚えられるひらがなを何故3歳で半年も一年もかけて覚えなくてはならないのか」うんうん。その通り。子どもが育つのをじっと待って何かの萌芽がでてきたらそれを察知し見守る、そういう姿勢をこれから持っていたいです。
ありましたね〜SINRA。
たしかその存在を知って定期購読した数ヶ月後に休刊のお詫びと購読停止の案内が来た覚えが(笑)。屋久島の号を見て数ヶ月後ホントに屋久島に行ってしまいました。
なんと創刊号から過去3年ぐらいバックナンバーを抜けはあるんですが所有してます。
けっこうバランスとれた雑誌で確か「星野道夫」の絶筆のエッセイが連載されていたと思います。ビジュアルも自然の取り上げ方も好きでした。屋久島の号持ってますがいいですよね。廃刊残念です〜。
あれって1年分縦に並べると背表紙に絵が現われるんですよ。確か最後の1年は鯨だったかな〜。その前は某社のSVだったような。息の長いというか粋な広告スペースにびっくりしました。