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  2003-12-24 ‖Wed‖   

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  印象は意外な細部にも宿る

コックと泥棒、その妻と愛人
今日クリスマス料理(なのか?)のポテトサラダに入れるきゅうりを包丁で切っていた。となりにはプレゼントにもらったおままごとセットで洋ナシをおもちゃの包丁を縦に持って切ろうとしているぐり、自分で言うのもなんだけどきゅうりの薄切りはかなり早くて綺麗だと思うんだけどそもそもそれをできるようになったきっかけは映画の「コックと泥棒・その妻と愛人」(ピーター・グリーナウェイ)だったなあ・・・と毎回きゅうり切るたびに思い出す。変なの。

この人の作品で一番有名になったものだと思うけど私はこの監督の圧倒的なグロテスクさ、美的解釈に現れる強烈な個性がどうも好きなようでかなり一時期どっぷりはまって見ていた。好きなのは「建築家の腹」と「ZOO」、「ZOO」に至っては双子の兄弟が動物園で死んだ獣の死体が腐敗していく様子を延々カメラで記録するというなんともグロテスクな映画なのだけど、どこか私の内部でそれを面白いと思う感情は存在していたんだろうな・・・とも思う。そりゃまあデミアン・ハーストの現代美術が評は分かれるけど世界的な評判を呼んだことを考えると案外たくさんの人にそういうものを受け入れるものがあるとは想像できるんだけどね。しかし育児日記で「好き」なんていう内容ではないかもな。

話は逸れたけど、その「コックと泥棒・・・」の中でlこれまた圧倒的な料理シーンがあって、その熟練コックが見事に野菜を捌いているシーンがあるのだけどそこで包丁の先を使って目にも止まらぬ速さで野菜を切っていたのである。その頃まだ料理に慣れていなくて当然なにもかも下手な私、「ああ、ああすれば早く綺麗に切れるんだなあ」と思ったことを実行に移してはや数年、上手になったのはいいけど本当にきゅうりを切るたびにその映画を思い出す回路、自分の脳にどうにかして欲しいんだけどなあ・・・。


llcafell at 12.24

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