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  2004-02-08 ‖Sun‖   

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  無題

今日の朝父方の祖父が亡くなった。2週間前の脳梗塞で意識が戻らずそのまま。私の父と母と妹がお通夜に行った。ここから遠いところなので今回は私は母から「いいよ」と言われて自宅にいる。父方の祖母も入院が長くて痴呆がでてきている。夫婦として祖父の死を祖母は知ったのだろうか。

かつて遥か昔、おじいちゃんやおばあちゃんに可愛がってもらった記憶があるのに具体的にどのように可愛がってもらったのかそれを覚えていない。小さい頃は盆暮れに帰省していたけれどそれも中学生ぐらいには途絶え、遠い孫として思い出を重ねることなく疎遠なまま。自分の結婚式すら近親者だけの少人数で挙げてその後報告もかねて行くはずだったのに、子どもが生まれたり取り紛れてそのままになっていた。

祖父の家の近隣には父の他の兄弟が家を構えてたくさんの孫がいたから、祖父としては寂しくはなかっただろう、と思う。でも祖父との濃密な思い出を持ったいとこたちとまた違った悲しみが私を襲う。思い出を持たないことによって悲しめない自分が悲しいのだ。私だって引き継がれていく命の一つに変わりはないのだけど、何か欠落している気分から抜け出せない夜。

ぐらは結局「もう一晩お泊りする」と義母のところへ2泊して今日の夕方に帰ってきた。彼が祖父祖母から与えられるもの、彼が祖父祖母へ与えるものがそれぞれにとってかけがえのない思い出になることを祈ろう。


llcafell at 02.08