昔からセットの大事典の「美術」巻を飽きるほど見ていた私、その私が出合ったことのなかったタイプの絵画でした。中学生の美術の時間に「模写」というのがあってその時に友達が、今考えたら親から借りてきたであろう「エッシャー」の画集を持ってたまたま私のとなりに座った。あまりの精密さというか絵画の枠を越えた吸引力、そして既存の感覚を超えた違和感、こういう感覚はなかなかないんですがその時私に訪れたわけです。多感だった時というのも関係してるのかもしれない。とにかく魅了されました。
その時自分が模写しようとしていた絵を速攻変更して模写したのが、このエッシャーの「階段の家」に出てくる仮想の虫「カール・アップ」。今AIBOやら何やら出てきているからそれ程違和感は無いけれどその当時は印象は強烈だったなあ。生物ともメカニックとも取れる不思議な、でも少しばかり愛嬌のある生物なのでした。
初めて画集を買ったのもエッシャーでした。懐かしいな。オフィシャルサイトはこちらです。
この今まで体験したことのないものに対する違和感と強烈な吸引力の共存ってのは、人を引き込む最強のコンビネーションではないかな・・・なんてあらゆるものに対して思ったりもしますけど。たとえば恋愛とかでも。