不覚！同じ本を２度買ってしまったことに最初の短編「虫卵の配列」を読んだ時に気がついた。なかなかないことなんだけどそれだけ題名になった「錆びた心」の印象が薄かったのだろう。ああ誰かいりませんか？

短編としては完成度はもう少しだけど、それでもこの人の日常に潜む人間の心の捩れを伝えようとする勢いは伝わってくる。「ＯＵＴ」「柔らかな頬」以降は読んでないけど久々に新刊の「残虐記」読んでみようかな。この人の小説を読んでいると性善説で語られない人間の心と心の間をタフに生き延びる女性の姿が、自分の中に眠っているかもしれない野生を呼んでいるような気がするのです。