ぐら人生で初めての歯医者へ行ってきた。別に保育園での歯科検診にひっかかったわけではないけど、下の臼歯に小さい針で突いたぐらいの虫歯を発見していて、最近それが少しづつ大きくなっているような気がしていたのです。
朝、神妙な面持ちで私に少し遅れてついてくるぐら。もう緊張がこっちに10mm離れていても伝わってくる。大丈夫なのかな〜。大人でも歯医者はけっこう苦手な人が多いもんな〜。ぐらの「歯医者」に対するイメージ形成は「ファインディング・ニモ」にでてくる「P・シャーマン」医師がすべて。だいたいペリカンにびっくりして麻酔なしで歯を引っこ抜いた時の患者の叫び声なんて聞いてたら、ぜったい歯医者って「恐ろしいところ」というイメージしか持たないにきまってるよねえ。
待ち合いでも絵本を少し読むけど落ち着かないことこの上ない。「おかあさんトイレ〜」と突然トイレに言ってぐずぐずしたり、スリッパを脱いでソファの上でだらーっと座っていたり。大柄の明るい歯科技師のおばさんが「初めてなんですね(問診で「恐がりです。歯医者は初めてです」と書いていた)、じゃあ待っているのも怖いので、呼んですぐ見られるようにしますからね。ぐらくん〜よんでからきてね〜」と言いおいてドアを閉めた。
さて、「おかあさんといっしょ」も真っ青の明るい発声で「○○ぐらく〜ん。どうぞ〜いらっしゃーい」と呼ばれ、先生(大学生みたいな若い先生)もマスクを取ってにこにこして「はーい、じゃ、椅子にすわってね〜ごろんするいすだよ〜」と・・・なんだかそこだけ歯医者じゃなくてミュージカルでもやってるような明るさ。この辺りはこども多いからきっとこういうこどもへの対応慣れてるんだろうなあ。インフォームドコンセント幼児バージョンへの環境作りといったところか。
が、椅子が自動で倒れたところからぐらは怖くて泣き出した。そりゃ怖いよなあ・・・「はーい、歯みせてね〜」といってもまともに口を開けないし。まあ予想はしていたけどこんなもんだろうな。先生もとにかく楽しい雰囲気つくろうと、口内の唾液を吸い取る吸引器と水の出る洗浄機を近づけて「ほ〜ら水が吸いとられて面白いだろ〜」とか手品しちゃったりね。そのうちこわごわ目を開けて口は開けられたけど相変わらず泣いている。ここで先生からストップがかかった。「下の虫歯は5分で直っちゃう軽いものですけど、今ここで治療しちゃうと歯医者への恐怖心が残るので、できれば次に連れてきていただけますか?」ふむー。面倒といえば面倒だけど一理あるよな。なんでも2、3歳児だと説明しても分からないので、泣いてもとりあえずやっちゃうことが多いけど4歳児ぐらいになるときちんと言い聞かせれば分かるのでこういう風に慣れさせるのが望ましいらしい。ぐらは恐がりだしまあ、そっちの方がいいかな。
というわけでとりあえず歯医者の椅子で歯磨きして帰ってきたのでありました。ああ〜道のりは遠い〜!