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  2004-11-24 ‖Wed‖   

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  バニッシングポイント

フィッリップ・ジャンティ・カンパニーの「バニッシング・ポイント」を観に行く。いや実に舞台を見に行くのは何年ぶりかな・・・というぐらい前で、遥か昔に観たチャップリンの孫の女性とその夫の2人芝居、というかパントマイム「見えないサーカス」というのが予想外に面白くて、今回もその記憶が残っていたので楽しみにしていた。

いや〜なんというかですね。シュール計測器の針が一挙に右に振り切れるといった感じで、最近生活脳しか使っていない私にはかなり新鮮でした。それで記憶の鍵が外れたか今まで思い出しもしなかったテオ・アンゲロプロス監督「こうのとり、たちづさんで」という映画で、フロックコートの男性たちが荒涼とした風景の中に点在する電信柱に登っていくこれまたシュールな映像が自分の脳からひっぱりだされてきた。いや〜シュール万歳←意味不明。

でもこういう、どう反応していいかわからないけど何かとてもひっかかる舞台ってのは、きっと自分の意識の範囲外にある無意識の領域にかなり働きかけているんだろうなあと思う。客席には舞台関係の人が多そうだった。夢に出てきそうな幻想的な悪夢というか、それを舞台で表現するというのはある意味すごい。それでいてブラックなユーモアがあったりするのはパリのエスプリといったところかな。私の席の後ろで小学生低学年ぐらいの子どもと母親が来ていたんだけど、その子どもの反応が面白かった。すごく面白がっているのが言葉から分かる。なるほど〜子どもの心は柔らかいのね。

帰りは友人と和食をつまみつつのんびりと、仕事の可能性うんぬん談義なぞしたり。すごいな〜カウンターの両横の女性たちは「彼氏無視してん〜」とかやってんのに仕事の話だよ。自分で自分に「オヤジ」とつっこみたくなるよ。いや楽しい相手だからいいんだけどね。

ところで「バニッシング・ポイント」は遠近法での「消失点」ということです。


llcafell at 11.24

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