とある雑誌をみていて驚いた。煙草の広告見開き純広の下に白地に黒の飾りも何もないスペースが３センチ程あり、そこにでかでかと書かれている文章は以下の通り。「喫煙は、あなたにとって肺ガンの原因の一つとなり、心筋梗塞・脳卒中の危険性や肺気腫の悪化させる危険性を高めます。未成年者の喫煙は、健康に対する悪影響やたばこへの依存をより強めます。周りの人から勧められても決して吸ってはいけません。たばこの煙は、あなたの周りの人、特に乳幼児、こども、お年寄りなどの健康に悪影響を及ぼします。喫煙の際には、周りの人の迷惑にならないように注意しましょう。」 いや〜消費者金融に義務づけられている「ご利用は計画的に」なんてぶっとんでしまいそうな存在感のあるこの文章は・・・すごい。ある意味凄すぎる。

全地球的に「煙草を吸う」ことが逆風に晒されている中で、広告にこの文言を入れることが必須になったのだとすれば、この広告はすさまじいパラドックスだよなあ。掲載料をとって全体のデザインをまるっきり無視した上のこの警告、この広告に意味はあるのか？と一瞬思う。誰だって思うよねえ。

しかし考えて見たら私自身吸わない人だけど、でも吸う人からすると甘美なイメージと禁止の取り合わせは、実は一層欲望をかきたてたりするものなのかも。そこを狙っているんだろうなあ。というか狙わざるを得ない状態なんだけどね。