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  2005-02-06 ‖Sun‖   

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  グッバイ・レーニン

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とりあえず私が自分で映画を楽しめる時間はどう考えても、子どもたちが寝てからの時間。しかし平日はまず無理、ということで土日で2本ぐらいのペースでそろそろ見たいな〜と思いつつ、今回のレンタルは「グッバイ、レーニン!」以下ストーリーばれしてますがご容赦を!

ベルリンの壁崩壊の歴史的事実を背景に、熱心な社会主義者である母クリスティアーネがその壁崩壊の直前に心臓発作で昏睡状態に陥り、そして次に目覚めた時は崩壊後。その母がドイツ統一という事実を知らされればショックで再度危ないと医師から告げられた息子のアレックスは、その事実をひた隠しにするべく奔走するというあらすじ。味付けはコメディチックでなんとなく可笑しいという雰囲気が満ちているけど、でも母のために壁崩壊後には手に入らない旧東ドイツのピクルスを探し求めたり、仕事の同僚と組んでニュースをでっちあげ、そのビデオを母親に見せたり、笑いの中にほろりとさせられるなかなかの秀作でした。

しかしアイロニー満ち満ちていたなあ。今ドイツが統合して西側の車や資本主義的店舗が氾濫しているのを母親に説明するのに、「物質的な生活に嫌気がさした西側の人々が、理想を求めるべく東ドイツに流入してきている」と東の人間が西になだれ込む映像を見せて説明するアレックス。西側の恩恵を受けながらもその変化に尻込みする老いた人々がそれに頷く。そう、生活って決して目まぐるしい変化をすんなり受け入れられるものではないんだろうね。

母にショックを与えないためにひたむきに事実を隠すべく奔走するアレックス、対して母に対する愛情はありながらもそこまでののめり込みに拒否反応を示す姉のアリアネ。息子の母に対する愛情、娘の母に対する愛情の対比がなかなか面白かった。確かに男の方が母に対してセンチメンタルな部分はあると思う。

あと個人的にお気に入りの場面は冒頭の部分でアレックスとアリアネが子どもの頃、父親が西に亡命してショックで入院していた母が戻ってきた場面。ロケットの被り物のアレックスに母が優しい目を向ける場面でした。当然今の自分の立場からの感情移入です。それとアレックスの同僚が映画製作という趣味を兼ねて、でっちあげのニュースを製作するのに行き過ぎなぐらいのめり込むシーン。かなり笑えるし最後のビデオを手渡すところはほろりときました。ハイ。


llcafell at 02.06

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