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  2005-05-04 ‖Wed‖   

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  トーク・トゥ・ハー

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「こんなにGWお昼寝もろくにせずに遊び回っていて持つのかな・・・」という親の予想を見事に裏切らないぐり、発熱。もともとこの季節に弱いしね。今日は昼から大学時代の友人ファミリーに来てもらう予定だったけど当然NG。「小学生のお兄ちゃんが来て野球してくれる〜」と楽しみにしていたぐらが本当にがっかりしちゃったので、罪滅ぼしにダンナがこのGWの中「トミカ博」に連れて行ってくれる。男衆人込みに負けず達者でな〜!というわけで、昼からのらりくらりと「トーク・トゥ・ハー 」鑑賞。ペドロ・アルモドバル監督第3作目(私にとって)。究極のラブストーリーとうたっているけど、当然この監督の味付けがたっぷりです。4年前に昏睡状態に陥った若く美しいアリシアを献身的に、恋人に接するように話しかけ、身だしなみを整え介護する看護士のベニグノ。しかし彼の愛は、アリシアのバレエを練習している姿を窓に隠れて見続けてきた時からの一方通行の歪んだ愛だった。それと平行して女闘牛士のリディアも闘牛での事故で昏睡状態に。彼女の恋人マルコは悲嘆にくれるが彼女に触れられない。リディアとマルコの恋の来し方行く末が複雑に絡み合い、同じ病院に入院しているマルコとベニグノにも淡い友情が生まれていく。

アリシアに恋をして献身的に使えるベニグノの姿は「仕立て屋の恋」を思い出すんだけど、大きな違いは女は嫌いにしろ好きにしろ感情の発露がないこと。彼の愛は一種普通じゃない何かを感じさせながら嫌悪感ではなく、ただひたすらストーリーの残酷さも相まって「やがて哀しき」というところに通じていく。それよりもマルコとリディアの時系列を戻ったりして明かされていく恋愛の末路も哀しい。大人の恋愛は孤独もその要素なんだなあとしみじみ哀しくなる。マルコとベニグノとの友情にも孤独が静かに満ちている。

しかしこのアドロモバル監督作品って、こんなにどうして女を描くのがうまいんでしょう。相変わらず部屋のインテリアと音楽はいかにもスペインの雰囲気と独特の監督のタッチでドラマチックな雰囲気。映画中に出てきたカエターノ・ヴェローゾの弾き語り、素晴らしいです。ああいう席でゆったりとお酒を飲みたい!


llcafell at 05.04

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