ダイビルと関西電力が大阪市北区で進めている「中之島3丁目における共同開発事業」において、日本建築学会は同地区にあるダイビル(旧大阪ビルディング本館)の解体撤去計画に関して保存・活用の要望書を提出しました。同学会は、渡辺建築事務所の設計により1925年に建築された近代建築史上極めて高い価値、また歴史的景観も高い建築としてダイビルの保存と活用を要望しています。ダイビルは当時大阪経済を先導した企業が入居したオフィスビルで、建築意匠のみならず当時の最高水準の耐震耐火構造、先進的設備が導入されていたそうです。
このビルはよく仕事で行ったり、スクラップされるまでの限定として開いている美味しいスペイン料理屋にお昼を食べに行ったり、かなり私にとっては馴染みのあるビルである。再開発で取り壊されることは知っていたのだけど、どうしてこんなに美しいビルを保存の方向へ持って行かないんだろう・・・と、階数のメモリのところを銅の針が指すようなレトロなエレベーターや、天井の意匠や、リノリウムの床の両側にある雰囲気のある小さな事務所を見るたびに思っていた。私は単なる一般の人だけど、やはり同じことを考える人がいて、保存の方向へ動き出したのだと思うと素直に嬉しいです。
トラックバックありがとうございました。
古いものはすべて良いとは申し上げませんが、誰しも心に残る風景があると思います。
そういった意味で、ダイビルは市民にとって大切な風景となっているのでしょうね。
なんとか保存・活用できる知恵を出し合うよう期待したいところです。
コメントありがとうございます。
建築としての意匠という客観的な見地からも美しい建物だと思うのですが、
どちらかといえば私にとっては「身近にある建物」として空気感まで
感じているからより愛着があるのかもしれません。
神戸のように是非このまま美しい箇所を生かしたままリノベーションして欲しいものです。