正月本として選んだのは「柔らかな頬」。直木賞を取りハードカバーが出た時のそのタイミングで読んだことがある。確か2000年だからぐらの生まれた年か。ミステリーを想定して読み始めたのだけど、あまりに救いの無い暗い色に染められた展開に読むのが辛くなってしまって、あまり感想らしい感想はなかった。
今回の帯「誰も私を救えない」にあらためて手に取って読んだ。ブランク5年。やはり本というのは読む時によって引き込まれ方は変わるものなのだろうなあと。救いのなく重い展開は当然前のままなのだけど食い入るように読んだ。それは自分が主人公のカスミと同じ年回りの子ども2人を持つようになったということも大きい。それと「人生は自分の力では抗えない何かに動かされる時がある」ということを自分の周りに感じるようになったというのもあるかも。ちょうど昨日旧来の友人との新年会で、友人の義理の父母が倒れ看病に奔走する友人の話を聞いた。頭では分かっていながらでもどこかの出来事だと思っている「自分の人生が自分の思うどおりに動かない、いや動けない」現実を近くに感じた。姦通の果てに「子どもを捨ててもいい」と一瞬思ったカスミの娘が翌日失踪する。その事件の解決というミステリの方式をとりながら、実は事件に絡む人々の、それぞれの運命に翻弄される心情の動きを非情なぐらいリアルに表現している。それでも救いになるのは絶望の底から「それでも生き抜く」強い生存意思をカスミや石山や、他の登場人物に感じられること。このタフな野生をこれからの私は持ちたいと思わせるぐらいそれは魅力がありました。
さて、今日まで私は休み。子どもたちは「保育園いく〜」というので連れて行くとなんとお弁当日。すごすごと帰ってきたぐらに申し訳なくて、お昼ご飯をお弁当らしい食材でお弁当箱に詰めて食べたところです。携帯といいこういうことといい、今年はうっかりを直すよう肝に命じなきゃだめだな〜。
VILLAさん、
あけましておめでとうございます。
今年もどうぞ宜しくお願いします。
実は私も以前読んだのですが、
「桐野夏生はスゴイ」と思ったことしか覚えていない(笑)
もう一度読んでみようと思いました。
私はといえば、軽い本ばかり読んでいました。
ロンドンのワーキングマザーの日常をブリジットジョーンズ調?でつづる
「ケイト・レディは負け犬じゃない」 はおもしろかったです。
ブログにUPしたのでよかったら読んでくださいね♪
>zubooさん
あけましておめでとうございます〜。
こちらことどうぞよろしくです。
zubooさんの節約術、最近緩みっ放しの私は是非参考にしなきゃなと思っていますよ〜。
私は多分、彼女の熱烈なファンだということに最近気がつきました(笑)
あまりそういうバランスを崩してファンってことないんですけどね。
お勧めの本、面白そうですね。本屋でチェックしてみます。