TOYOTA「LEXUS」の最高級バージョン「GS」のCM、こちらで視聴できます。かなり投下されていたCMは下のバージョンの「IS」かな?こちらにそれほどの関心は持たなかったのだけど。
「微笑むプレミアム」から始まる一連のコピーはともかくとして、映像の作りに本当に隙がないなあと。アカペラの宗教音楽に乗せて雨の橋を、夜の摩天楼を走り抜ける。草につく車を流れる水滴の美しさ。狭い意味の差別化なんて眼中にない王道のCM。台詞すら全く必要ない、車で走ることそれ自体の楽しさを拡大解釈して人生観にダイレクトに訴えかけるひとつの映像作品だと思う。こういうタイプのCMは最近少なかったよなあ。人の価値観の根本からダイレクトに商品を植え付けようとする宗教的CMといった感じかな。
車のグレードによって異なるCMのストーリー展開を想像させる小道具が白い大理石のタイルに停められているレクサスの後ろにあるのも目を引きつける。「IS」は赤いモダンファニチャーの椅子。「SC」には椰子の陰と最後はサーフボード、たぶんロケ地はハワイなんだろう。そして「GS」にはグローブ・トロッターと思しきスーツケース。ああ、こういう生活を日常にしている人は果たしてどのぐらいいるんだろう。羨ましいですね。
追記:そのCMに使われている「宗教的な音楽」、私はけっこうツボにハマって検索してみたら「クラナド」の「Theme From Harry's Game(1982)」だった。クラナドはケルティックのグループでもとエンヤが在籍、現在エンヤの姉のモイア・ブレナンが残っているグループ。あの独特の幽玄さを思い出して今1枚だけあったモイア・ブレナン引っ張りだしてきて聞いてます。結局エンヤが日本では大ブレイクして、今や新曲が出れば大企業CMに即使われちゃうみたいな状態になっているけど、並走してアイルランドで有名な女性シンガーにメアリー・ブラックというアーティストがいた。彼女の素朴さが好きで5、6枚CDを持っている。これも聞き直ししようかな・・・。幽玄さー大地の暖かさで軸をとったら エンヤ>モイア・ブレナン>メアリー・ブラックという感じですかね。こういうきっかけでそのカテゴリーのCDを引っ張りだして聞いて歌詞とか見てしまう。だからiTunes入れてもCD処分できないのね。