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  2006-04-26 ‖Wed‖   

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  メリンダとメリンダ

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もう、あの宝塚線の事故から1年。最寄のJRの駅では亡くなられた方を追悼する記帳のコーナーが設けられ、「あの事故を忘れないように」と胸に着ける淡いブルーのリボンが配られていた。今だにあの時「もしもあと1本遅く乗っていたなら」という考えが頭から離れない。再びあの時亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。

さて、閑話休題。肩のこらない映画を見たいなと思いウディ・アレンの「メリンダとメリンダ」DVDをレンタル。この監督の「生活の匂いがするニューヨークのインテリア」が無性に見たくなる時がある。本やモノが雑然とあるのだけど住んでいる人の個性が透けて見えるのが好き。今の日本のインテリアの潮流はそういう感じではないんですけどね。

さて、とあるアッパーウエストサイドの居心地のいいレストランでテーブルを囲んで3人の妙齢の男性と1人の美しい女性が楽しい討論を繰り広げている。そのメンバーの中には「喜劇作家」と「悲劇作家」がそれぞれ1人ずつ。「とある女性がニューヨークでホームパーティが開かれている夫婦の家へ転がり込む」という始まりのシチュエーションから話は「喜劇的展開」と「悲劇的展開」の2つに。それが映像で同時平行でストーリーテリングが進んでいくといった内容。

詳しい内容は割愛するけど、ニューヨークで、ウディ・アレン監督の映画の世界では、中年男女の恋愛市場がきちんと成り立っている。メリンダが夫と別れたと聞けば、回りの友人たちが「ゴージャスでリッチな歯科医がいるの。彼女にぴったりよ」みたいな感じでどんどんおせっかいなぐらいに紹介したがる。さすがカップルでないとパーティにも参加できない社会だなあ。強迫観念的〜。でも古今東西紹介して、条件的にも申し分ないのに違う道に迷い込んでしまうのは世の恋の常。そのあたりのウイットはいかにもウディ・アレン的予定調和に終わる映画でした。この予定調和を求めて観ているというのもあって満足満足。やっぱり喜劇的展開の方がこの監督の真骨頂だよなあ。

最後にまた場面がテーブルに戻って「でも人生1回きりだから、楽しく過ごさなきゃね」みたいな喜劇作家のコメントに抗える人は誰もいなくてめでたしめでたしというエンディング。はい、存分に楽しみましたよ〜


llcafell at 04.26

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