仕事で交渉のボタンを押し間違い、久し振りに某出版社担当から電話で罵倒に近い形で、非難される。うー。
もともと媒体社はモノを作っていて、いいものを作りたいという自負があるからこそそこに当然頑なさがあるわけで。クライアント要望と雑誌を作る編集者との間に何人も人がはさまり、それぞれの立場論を持ちつつせめぎあってる訳です。
基本は調整型の私、もめそうな案件はあちこち逃げ道や代替を用意して交渉に臨むのだけれど今回は、その用意を怠ったからまあ、しょうがないかな。しかし「この金額でどう仕切れって言うんですか!そっちでやってくださいよ!」と言いたい放題の担当にさすがに切れかけてきた。ここででも私が暴走して、ロジック振りかざすと決裂すると頭のどこかでアラームが鳴っている〜。
昔の私ならとことん言い負かすべく、相手の逃げ道を潰して追いつめそうな感じだけど、子育てを通過してきて変わりました。とりあえず平静な声で「少し内容を整理してこちらで揉みますので、再度電話させていただきます」、そしていくつか差し障りのない確認事項だけ反復して電話を切る。そう、クールダウン。一回戦終了という感じ。もともと担当の人は非常に経験値もありやりやすい人だけに、一旦クールダウンすれば善後策をその間に考えるはず。それからの交渉のほうが得策だ。お互い所属する会社の、立場論みたいなものをから出た言動だということを十分理解すれば、まあ言い合いしていることはハードなことだけど「ゲーム」として捉えられるようにはなった。ロジックが未発達な子どもを説得するよりよっぽど仕事のほうが楽だぜ。
案の定、営業に事のニュアンスを説明してアローワンスをもらいつつ、定時なので電車に急いでいる時にその雑誌担当者から携帯に電話。先ほどまで見えなかった先が見えた。とりあえずほっ。おとなの喧嘩もたまには悪くはないな。でもやっぱり、タフネゴシエイターとして、ひるまずに自信を持って説得し粘って交渉することがまだまだ不得手だなあと。まだまだ精進ですね。