前半の壮絶さに比べると後半は少しもの語りとして弱い気がしないでもないけれど、それでも南米の自然や人たちのおおらかさの描写、最後の明るい希望さえ感じさせる結末は読後感がとっても充実していた。もともと土の匂いのする力強い南米のイメージが好きだし、サバイバルを生きぬく主人公達の題名通りのワイルドさにも魅力を感じる。そして友人が「この本に登場する女性は男性の理想とする魅力的な女性で、女性には違和感」という感想を持った彼女については「ちょっと他の登場人物と比べると人格として薄いかな・・・」と思いつつ、それほどのアゲインストな感情は感じなかったけれど・・・それって女性として問題あり?(笑)>友人
あと、細かいところで妙に反応してしまったのが、登場する女性が九州の出身という設定で、クールな美人なのだけど男に逆上したときに発する言葉の「ばかたれ」。このワード、私が子どもを叱る時にけっこう使ってます。私の母は九州女なので彼女から伝わったんだなあ。ぐりも将来自分の子どもを叱る時に使うんだろうか・・・。