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  2006-11-22 ‖Wed‖   

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  生の体験

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近くの某大企業に勤めるWM友と久しぶりにランチ。メールを何通ももらっていたのだけどそれに返信する余裕もなくやっと会えたよ・・・という感じ。彼女のひとり息子はぐりと一緒の年齢なのでいろいろと共通の話題もあり気を遣うこともなくおしゃべり。4歳児ぐらいになってくると女の子はおしゃまさんだから・・・みたいな話で、ぐりはお気に入りの男の子がいてて「○○くんのこと、△△ちゃんも好きやねんで〜」と周りの情報収集にも余念なし。対する彼女の息子は逆に「○○が××クンのこと好きで・・・××くんがちゃんと見てるよ!って言うと急いでいやなこともやったりするんですよ」と好意を寄せられているにもかかわらず無自覚無関心。まあどこの男の子女の子の図式でもありそうな話ですが。

話の延長上で「ぐらくん、小学生だよね〜。学童のあとどうする〜?」みたいな話に。学童終了は6時、私が帰ってくるのは7時。その1時間をどうやり過ごすかが目下の課題。仕事に関しては持ち帰リが常態化しているけど、とりあえず環境変化時期のぐらに合わせてこのまま週1残業で乗り切るつもりではある。慣れたらまた残業が出来る環境にシフトして・・・と思っている。「その間習い事させてる親もいるらしいよ」「うーん、そっか〜」みたいな話になり「習い事、そろそろかな〜」「でもな〜何させようかな〜」

相変わらず習い事はうちの家では保留案件になっている。まあもともとそういう方針の家なのだけどさすがに保育園の年長組さんになってくると、いろんな習い事をしているぐらの友達も増えてきた。3つぐらいすでに掛け持ち状態の友達もいる。人間ってのは弱いもので周りがそうだと「このままでいいのかな?」と気持ちがざわついたりするんだよなあ。でもそんな私の言い訳ではないけど、今回の号の「日経 Kids + 」、久しぶりに手に取ってみて自分的に「あ、別に私のやり方もありなんだな〜.間違いではないんだな。」とちょっとほっとした。

各界での著名人が第1特集の通り「大人になって必要になるチカラ」について語る訳なのだけど、だいたい「コミュニケーション力」と「折れない強い心」「持続力」みたいなまあ予想されるところで集約される中、茂木健一郎のコメントがかなり私に響いた。まあ、最先端の旬な脳科学者の言うことだから「大学という制度につきあってると負け組になる」みたいな過激なコメントから始まるのだけど、彼の大切とする「ひらめき、創造力、コミュニケ−ション力」を育てるには「生の体験」が大切だと。以下要約。

「誰かが整理した教科書のような体験ではなく、生の体験から自分で情報を整理して自分の中で意味を掴むこと」、その体験には2種類あってひとつは「自然と触れ合うこと」そして「現場に触れること」これは例えば生の音楽を聴くとかそういう体験。どちらも共通するものは「不確実性」であってこの状態を乗り越えようとする知性の働きが大切である。

なるほど、ダンナと私が漠然と子育てにおいてやっていきたいと思っていることは、意味をつければこういうことだったのかな・・・と。習い事が悪いというわけではなくて、自分達が取った子育ての羅針盤の先にもちゃんと星はあったんだ、という安堵感というか。

あとは佐藤雅彦の「がんばれ!図工の時間フォーラム」で図工の時間を増やすべくシンポジウムを開いているという内容や、陰山英男@百マス計算の「子どものころ、夕日を浴びながら柿の木に登って身を食べた。そんな経験があるから僕はどんなに忙しくても、気持ちを切り替えてやっていける」という言葉、星野佳路@リゾート再生請負人や近藤淳也@はてなのコメント、そして同じ広告業界タグボートの岡康道の「バランスの取れた立派な人が優れた広告は作れない」というコメントに、子育ての指針というより共感を持って読むインタビュー集という感じで一気読みしてしまった。今回は読み応え十分でした。

編集長のブログにも現在の会社を受けにくる学生が「サークル活動やボランティア、アルバイトなどをテーマにネットで検索してコピペしてきたようなことしか書けないし、語れない。子ども時代までさかのぼった経験の量が少ないし、経験を理解するための知性が足りない。」と今回の特集を受けて書いてある。そう、経験を咀嚼して自分のものにするためには知性が必要なのだなあ。だからあなたたちは生活に直接関係ないような学問も勉強するんだよ。ひとつの経験がもっともっと楽しめるように勉強するんだよと、子どもたちにいつか教えてあげたい。


llcafell at 11.22

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Comments

最近じゃ、めずらしく夜更かし。。。
このエントリー、||cafe||家とかなり似た育児方針を取っている私としては
かなりホッとしたよ〜。
そうなんだよねぇ、よそはよそ、ウチはウチと思っているつもりでも、周りの子が
毎日のように習い事をしてるという話を聞いたりすると、「ほんとにこれでいいのかな?」
と思うこともあり...。親の押し付けにならない範囲で習い事もひとつの体験として
柔軟に取り入れつつ、子供たちにはいろんな生の体験をさせてあげたいなぁと思って
おりマス。
日経Kids、読んでみようっと。


amico at 11.23*01:33 AM

>経験を咀嚼して自分のものにするためには知性が必要。だからあなたたちは生活に直接関係ないような学問も勉強するんだよ。ひとつの経験がもっともっと楽しめるように勉強するんだよと

私が教えられました。
ありがとう。


こぅ at 11.23*02:05 AM

>amiさん

ね、ね、思うよね〜周りにすごーく小学校お受験系で熱心な人がいたり、
男の子でダンスとピアノとスイミングやってます〜みたいな話を聞くと。
なかなか、自分が思ったとおり流されずに育てていくことって難しい・・・。

習い事がNGな訳じゃない。ただ、茂木さんの言葉を借りれば
「誰のフィルターもかかっていない」情報を100%満喫できて、
それを自分のものとする能力を獲得するのは小さい頃のような気もするんだよね。
オリジナリティのある感性というか・・・それを礎にして物を学習するとすると、
伸び方が違うような・・・。
例えば夕日の美しさの感覚が、ピアノの曲想に現れたりとか
水に落ちる水滴の波紋の美しさが、物理を理解するために突き動かされる
情熱になるとか、うーんうまく説明できないけどそういうことです。

>こうさん
これは、前から思ってたことなんだけどね。でもひとつのささいな経験でも
何かしら多角的に楽しめると人生楽しめそうじゃないかな〜と。


llcafell at 11.24*10:35 PM
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