当然Hに入るぐらいだからSFC出身とかMBAホルダーとか学歴もキャリアも申し分なしなスマートなそんな人たちが、汗を流して起業したその顛末がつらつらと書かれてある。いろいろ紆余曲折あれど「いいサービスを生み出したい」という考えのもとに、人間くさいアプローチでごりごりやっている姿が逆に読んでいて魅力的だった。確かにこの会社の人、リアルに接していても「会社大好き!」な雰囲気が伝わってくるもんなあ。大きな会社や設立から長い会社では感じることができない感覚です。
確かに「バイマ」「シェアモ」なんかはビジネスモデルとして「よく考えついたなあ」と感心してしまいます。単純に利潤を追求するサービスではなくて、どこかに社会に還元している。例えばバイマだったら、海外在住の日本人がこのバイヤーとして生計を立てられるとか、シェアモについても、物をシェアすることによっての環境問題への関わりとかね。興味のある方は是非。あと余談だけどこの本を出版した出版社「ミシマ社」も、既存老舗出版社から独立した編集者が起こした会社です。既存のシステムに囚われず働くってのは強烈なリスクを背負う反面非常に幸せそうに見えます。