まったく前知識なく行ったけれど、部屋いっぱいを使ったインスタレーションが多かった。特に印象に残ったのはクワクボリョウタの暗闇の影の展示。暗い部屋に入ってずっと模型電車が壁に映し出す映像を見ていると、自分の心の中からまったく鑑賞と無関係な思考が湧き出てくる。作品そのものを楽しみながら、自分の潜在意識の中にあるものを引き出す媒介みたいな感じ。その感覚が好きだから観にいくんだろうなあ・・・。
アンリ・サラも音楽と映像の組み合わせ。東欧のアーティスト。日常の風景に織り込まれる音楽。大阪近代美術館構想があるのもはじめて知った。市の美術館と国立国際美術館の所蔵展もあったけれど、こうやって見ればかなり所蔵品立派だよなあとマグリットの「レディメイドの花束」を見ながら思う。特定の作家の展覧会では人がひしめいて見られないのに、所蔵展は程よい人。やっぱり美術館はそうじゃなくちゃね。私のお気に入りのアンゼルム・キーファーの「星空」と船越桂の「銀の扉に触れる」は今回はなし。リュック・タイマンスの油彩には会えた。こうして定期的に通ってお気に入りの収蔵にまた出会うのも楽しい。
いつものごとく帰りにGrafで白ワイン飲んで、費用2000円弱のお楽しみ終了。次は草間弥生、こちらも楽しみ。