昼下がりの六本木ヒルズはカップルでいっぱい〜。森美術館は展望台のチケットとセットになっている。けれど展望台を廻る余裕なし。52階に一気に昇って荷物を預けてすぐに展示室に入る。初めの部屋は草間彌生を彷彿とさせるソフトスカルプチャー。もっと生々しい。そのあと真暗な部屋に白いサイボーグ体が浮いている部屋を経て、アトリエを再現したような部屋を通り抜ける。凄く気になったのは、狐か犬かが吐き戻している姿を色々な材料で大量に作っていたこと。フェルトやガラス、鉄片なんかで数十のスカルプチャーが並んでいる。
そしてその後に鏡やガラスやビーズを使った廃墟のようなインスタ、天井からつるされたガラスの衣装のようなものも。天井の高い部屋の壁に映る影が非常に美しく幻想的。時間がなくてきちんと作品の情報を仕入れていなかったのだけれど、何か内部を揺さぶられる強いメッセージを感じる。感じながらそのインスタの間をぶらぶらさ迷う。そして最後には東京の摩天楼に美しいガラスを吐き戻す犬の大きなインスタレーションが。後ろから見ると何か分からないけれど、アトリエに夥しくあった犬のモチーフとまったく同じ。吐き戻したものは床に美しいアクセサリーのように広がっている。欲を言えばもっと人の少ない時の夕暮れにじっくりぼーっと鑑賞したかったかな・・・。
本当に短い間だったけれど、感性に訴える良い展示だった。金沢21世紀美術館に作品があるらしい。またいつか会えるかな。。。