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  2006-02-17 ‖Fri‖   

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  オラファー・エリアソン

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現在、原美術館で開催されている「オラファー・エリアソン展」を見る機会に恵まれた。住宅地の中にこじんまりとした白い小さな美術館で、瀟々と降る雨の中雰囲気を醸し出している。

オラファー・エリアソンは確か、カーサブルータスの美術館特集か何かで、金沢市21世紀美術館の展示インスタレーションで意識に残っていた。巨大な銀色の金属のたまごにイガイガがついているような作品「反射的状況」だったかな?現代のアートシーンを牽引する作家らしく、写真の「Beauty」は真っ暗な部屋の中に直線で霧雨を降らせているところにスポットをあてているのだけど、ただそれだけなんだけどずーっと眺めていると美しいというか、意識の奥底の何かを呼び覚ます気がする。その静かな音は森や木の葉に霧雨があたる音を連想させる。そこから思考や思い出がどんどん連鎖していくというか、そういう感じ。

パンフレットの説明には「光、水、風、温度といった、自然界に存在する基本的な要素を駆使し、自然現象を人々に体験させるインスタレーションを展開する」と書かれてあり、そして「彼の作品は、私たちが自信の感性を研ぎ澄ますための装置の役割を果たす」と書かれてある。まさにその通り!レベッカ・ホーンのところでも書いたと思うけど芸術って理解するものじゃなくてそれに接することで自分の、それぞれの心の奥を覗ける媒介になるようなものなんじゃないかな。その存在意義もあるよなあと思う。

あと、印象に残った展示は「円を描く虹」、これはアクリルのサークルがモビールのように4つぐらい重ねて真っ暗な部屋の天井から吊ってあって、そこにスポットライトが当たっている。壁に映る光がプリズム分解されてゆらゆらサークルが回るたびに様々な色の文様が壁に映し出される。部屋を装置にした万華鏡みたいで見ていて飽きない。あとは「単色の部屋と風の吹くコーナー」、奥の壁一面が、単周派ライトで懐かしい暖かい電球の光の色にぼうっと光っている。部屋には入り口には小さな扇風機がセットしてあって気持ちよい風が吹く。その光の部屋にはいるとライトの性質なのか何なのか、すべてのものがモノクロームに見えるわけです。不思議な感覚。

というわけで日常を簡単に離脱できるちょっとしたいい意味での逃避になりました。
今度は金沢21世紀美術館に行きたいぞ〜。


llcafell at 02.17

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Comments

金沢21世紀美術館。行きたいね。
シーズンインしてしまう春までに行きたい所は数あれど、子供の体調が整わず難しいわ〜。


こぅ at 02.20*01:08 PM

金沢は昔小旅行に行ったことがあって好きな街だよ。
そこに気鋭のインスタレーションてんこ盛りと噂の旬な建築、行きたいよねえ。

同じ感じの美術館としてはベネッセアイランドにも再訪したいです。
くぅちゃんお大事にね。うちの二人は冬に強いらしく、鼻も出さずに頑張ってます。


llcll@mobile at 02.21*08:22 AM
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