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  2009-01-02 ‖Fri‖   

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  正月深夜映画館:かもめ食堂

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やっと見ることができた「かもめ食堂」なかなか良かったです。というよりこの映画の原作、群ようこが書き下ろしたのね。道理ではじめに猫の話が出てきたし彼女の書くものののんびり感があるなあと後で思いました。はじめの方に「ガッチャマン」の歌詞を教えてくれというシーンがあって、これも考えたら群ようこっぽい。私はちゃんと最後まで歌えて満足(笑)。というのはさておきあらすじはフィンランドで普通の日本のお惣菜を出す「食堂」を経営する女性のもとに、いろんなものを背負った日本人やフィンランド人が訪れ、そこであまり近づき過ぎない緩やかさのなかに暖かい交流が生まれて・・・という積み重ねを丁寧に描いている映画。はじめは誰もいない食堂が、ラストでは満席になるというところでお終い。

ずいぶん前から流行っている北欧関連であったり、カフェであったりというツボではたくさんの観客を喜ばせる雰囲気やトリビア満載で女心をくすぐる感じ。イッタラのオリゴが登場人物のマグカップに登場したり、もたいまさこがフライトの途中で荷物をなくして服を買いに走ったらマリメッコプリント花盛りだったり。コーヒーを入れるシーンが何度もあるんだけど、そこで出てきたコーヒーを美味しくするおまじない「コピ・ルアック」、どこかで聞いたことあるとずっと考えてたんだけど、前にここで友人にもらったインドネシアの稀少なコーヒーだったりとか。

あと、丁寧に作られた日本の普通の食事、「トンカツ定食」なら上げたてをサクサク切ったものをすぐに出す。「肉じゃが」や「から揚げ定食」がなんて美味しそうに見えるんでしょう。エプロンで小ぎれいなオープンキッチンでくるくる働く小林聡美がとても魅力的だった。登場人物が彼女に「この店はあなたに良く似合う」という台詞を言ってたけどまさにそのとおり。簡素で凛としているけど暖かい雰囲気ってなかなか出すのは難しいと思うのだけどそういう感じ。料理したくなる。そういえばPascoの宣伝でこの「かもめ食堂」をモチーフにしたCMがあったけど、あれも小林聡美の作るカツサンド、美味しそうだった。

個人的に気に入ったのは「おにぎり」がメインのメニューだということ。私個人が手で握ったおにぎり好きで、昔母が握ってくれたほんのりと手の香りのするおにぎりが気に入っていた。なので今でもご飯があまるとほとんどお握りに握ってしまう。しなっとした海苔と塩気意外の味がついている気がするおにぎり大好きです。あと個人的な思い出があって中学校の家庭科実習のとき、うまくおにぎりが握れない私を笑ってさっさと握った友人(♂がいて)、悔しくて家でもう特訓して三角おにぎりを握れるようになったというのもあり。

あと、喫茶店でどんどんお客さんが入るようになって、そのお客さんたちが必ず同じテーブルに座るというのが良かった。それだけ居心地のいいお店だと、自分の定位置を決めて馴染んでしまいたくなる気持ちも分かる。

という見ていてゆったりした間合いがちょうどいい、時には吹き出すところもある飽きない映画でした。登場人物はみんなぴたりと嵌っているけど、特にもたいまさこがいい味出しています。


llcafell at 01.02

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