来月から有休切り替わりになり結構余っているので、仕事を調整して半休で絶対観たいと思っていたアルモドバル監督「私が、生きる肌」を観てきた。アルモドバル監督の映画は彼独自のワールドと言えるような奇怪で魅力的なストーリー、独特の色彩とラテン系の性についてのおおらかさ、あっけらかんとして強い女性たちやそれとこの監督独特の拘ったファッションや美術が好きで「トーク・トゥ・ハー」「オール・アバウト・マイマザー」「帰郷」なんかを観てます。
いやー本当にアルモドバル節が隅々まで行きとどいた見ごたえのある映画でした。先ほどの女性3部作よりももっと倒錯的な感じではあるけど。アントニオ・バンデラスが倒錯した天才的整形外科医の役をやっていて、その渋さが映画の舞台のスペインにぴったりマッチし過ぎていると思ったら、もともと彼はアルドモバル監督に見出された俳優だということを初めて知った。美しい妻を悲惨な事故で亡くし、その愛娘までも自殺で亡くしてしまう形成外科医のグロテスクな復讐劇。でも映像や音楽はあくまで独特で美しく楽しめる。そのトリビアを探してDVDをじっくり再度観たいです。