ぐらとひよこ組から一緒だった女の子Rちゃん、4月になって忽然と姿が消えたことに気が付いた。ぐりの慣らし等あったのでバタバタと気ぜわしく今まで気が付かなかった。お母さんは私の住んでる地域の福祉事務所に勤務していて、たまに寄っては子どもの話やら保育園の話をしていたので気になる。車通勤だったから違う園に転園したんだろうか。ちょっと外出がてら寄ってみると・・・。
3月末で急に退職されたらしい。一緒に彼女と組んで仕事をしていた担当の人が話してくれた。ゆったり家でしたかったのと旦那さんが4月から忙しい部署に異動になり、とてもRちゃんが休む時に今までのように夫婦交代で休むことが出来ないということだった。Rちゃん、とってもかわいらしくてちょっとはにかみやの女の子で、けっこうトイレトレやいろいろ躾の厳しくなる1歳児クラスではちょっと可哀想というか、もっと先生がRちゃんの個性に合わせて指導すればいいのにという場面に何回か出くわしたことがある。お母さんも心配していた。きっとお母さんが退職してしまった理由の一つに、こういう個性を持ったRちゃんにもっともっと母親として手をかけたかったんだろうか・・・と想像してみる。
たまたまうちはぐらが男の子で、私自身も厳しくしつけることにはさほど抵抗がないタイプで、いろいろ紆余曲折はあったけどこの環境の中でのびのび育つ個性をもっていたから預けて働くことにさほどの疑問は持ってなかった。でもそういう集団にはじめから馴染めない子どもだっている。それが悪いんじゃなくてその子の個性として。もしそういう子が自分の子であったならやっぱり私も日々葛藤したに違いない。
ああ、働き続けるとの何と難しいことか・・・ため息が出てしまう。Rちゃんのお母さんには葉書でも出してみよう。
ぐりぐらが保育園に行くようになってエントリー急増。まあ、復帰する前にこれは書いておかねばということを暇を見つけて書いてます。
ぐりが動いて要求も出せるようになってきてぐりぐらの関わりも新たな局面に突入。歩行器暴走族ぐりに応戦すべくぐらもコンビカーに乗ってぐりに激突・・と姉妹で育った私には想像できないハードな遊びを日々繰り広げている。ぐり当然泣く。まあ恐いというより思い通りに自分が動けないことに腹を立てているといった感じだけど。それは置いておいて、それ以外にもぐりが遊んでいるおもちゃを取り上げてみたり、大きな声で偉そうに「ぐりちゃん、だめでしょ」と説教するぐらにお兄ちゃんの自覚を持たせるべく図書館でこれを借りてきた。
ノンタンとタータンという妹猫のお話。もちろん妹を邪魔に思うノンタンも出てきたりする。寝る前に読んであげて「少しは自覚したかな〜」と思いつつ今日の朝、相変わらずバトル、出社するダンナのお見送りに行こうとするぐりを歩行器ごと押し戻して意地悪。ぐり悔し泣き。押し戻し方があまりに危ないので一喝。「そんなにぐりちゃんに意地悪するんだったら、ぐりちゃんにやさしくしてくれるお兄ちゃんのところへ上げちゃうよ」というとさすがにしょんぼりして涙を我慢して「いやだ!おかあさんごめんなさい」と言う。最近ぐらはこれで怒られてばかりいてちょっとすね気味。
保育園へ送る車のなかで「ぐりちゃん、やさしくしてあげないとぐらのこと嫌だっていうよ」と蒸し返すと「タータンみたいにいなくなっちゃうの」と聞いてきた。よし、ちゃんと絵本の内容覚えてるじゃない。笑いを押し殺して真面目くさって「そうだよ。ぐりちゃんいなくなったらぐらどうする?」と聞き返すと「やだ」と言う。なんだかんだいって兄妹だなあ。
予想通り、ぐり、ぐらの部屋で用意している時から察知してフローリングに座りたがらず泣き顔に。抱っこしていたら大丈夫なんだけどプレイマットに座らせようとすると、足をつっぱり座るまいと抵抗する。どうしようもないので(先生が用意で手一杯)横に寝かせて泣かせたまま用意。とほほ・・・。途中で急いで先生が来てあやしてくれるけど駄目で怒り泣き状態。
あーあ、戻っちゃったよと思いつつ部屋を出る。振り返ると7人のなかで泣いているのはぐりだけ。可哀想だなとため息をついて行こうとすると、サブの先生が入るすれ違いざまに「ぐりちゃん、泣いてますけど抱っこしていたらちゃんと収まっていい笑顔みせてくれますよ。すっと寝付けるし。他の子はしばらくたってから泣くんです。今週で慣れますよ、大丈夫」と言ってくれた。たくさんの子どもを見てきた経験に裏打ちされた言葉にちょっと気持ちが楽になった朝。
この前家に遊びに来た友達が「ありがとう、返すね」とこの本を持ってきた。ぐらがほんの赤ん坊の時だったから正直本を貸したのは覚えていたけど、内容までは覚えていなかったので再読。2000年ピュリツアー賞受賞の短編集。人に勧めるってことはかなりいいと思ったはずなのに忘れるなんて。
淡々とした文章につづられる哀しみを思い出した。ああ、そうだった。私はこの文体が好きだったんだと思い出した。一話目は蝋燭の灯されたキッチンで、続く停電の夜ごとに秘密を打ち明けあう若い夫婦の話(ぜんぜん核心をついてない説明だなあ)。もう私は一話目の主人公である夫婦の妻の年より、友達に貸している間に一つ上になっていた。新聞の評はこちら